映像信号を増幅して外部のディスプレイやモニターに出力するビデオ・アンプICの用途は広い。テレビや録画機,セットトップ・ボックスなどの据置型機器はもちろんのこと,デジタル・ビデオ・カメラやデジタル・カメラ,携帯電話機などの携帯機器でも搭載が相次いでいる。携帯機器に向けたビデオ・アンプICの多くは,+3Vの単一電源による駆動が可能である。今回は,その中でも小型化に有利となる低域通過フィルタを内蔵する製品を取り上げる。いずれも外付け部品を含めた実装面積が小さく,パッケージが小型・薄型といった特徴を持つ製品が多い。 (根津 禎)

 ビデオ・アンプICは,外部の表示装置に映像信号を出力するために利用するドライバの役割を果たす。携帯機器向けでは1本の映像信号を増幅するものが多く,輝度(Y)信号,あるいはY信号に色(C)信号を多重したコンポジット信号を扱える。こうしたビデオ・アンプICを搭載し,映像の出力端子を備えるデジタル・カメラが数多く発売されている。