日経オートモーティブ 技術レポート

グローバル生産予測
トヨタが中国でもシェア1位へ
コンパクトクラスにシフトする世界需要

 中国進出では出遅れたトヨタ自動車が、2009年にはシェア1位となるほか、米General Motors(GM)社は2009年ごろにはグローバルシェア低下に歯止めがかかる――。自動車業界専門の調査会社である米CSM Worldwide社は2006年3月初旬に、東京都内で開催したクライアント向けブリーフィングで、こんな予測を披露した。

 同社の予測によれば、世界のライトビークル(車両重量3.5t以下)の生産台数は、2012年までの間に、平均3%で成長し、世界全体での生産台数は2006年の約6220万台から、2012年には約7630万台に拡大する(図)。この成長をけん引するのはアジア市場で、同じ期間に2230万台から3040万台へと増加し、アジア市場の世界全体に占める比率は、35.8%から39.8%に増える。
 このアジアの自動車生産の成長を支える最も大きな柱が中国である。中国の2006年のライトビークル生産台数は356万~390万台で、これが2012年には700万台に伸びると同社は予測しており、世界全体の成長のざっと1/4を占める計算だ。

日経オートモーティブ 技術レポート
図●グローバル生産の拡大
世界のライトビークル(車両重量3.5t以下)の生産台数は2005年の6220万台から2012年には7630万台に拡大する。この期間のアジアの年間平均成長率は、世界全体の3%を上回る4.5%。 (出典:米CSM Worldwide社)