米Intel Corp.は,2006年3月7日~9日に米国サンフランシスコで開催した「Intel Developer Forum Spring 2006(IDF)」で,86系マイクロプロセサの新しいアーキテクチャ「Core」の詳細を明らかにした。同社はこれまで,ノート・パソコン向けには「Banias」,デスクトップ・パソコンとサーバ機向けには「NetBurst」といった具合に,用途ごとに異なるアーキテクチャを採用していた。こうした方針を改め,2006年第3四半期以降はすべてのアーキテクチャをCoreに統一する。

 Coreアーキテクチャからは,動作周波数の向上よりも,1サイクルに実行する命令数の引き上げを重視した設計思想がうかがえる。具体的には,パイプラインを14段に減らす。「Pentium 4」などに採用したNetBurstアーキテクチャでは最大31段だった。パイプライン段数を減らすと,1サイクルに収めるゲート数が増えて遅延時間が長くなる。動作周波数の向上には向かない。その一方で,パイプラインを制御するラッチ回路などが簡素になるため,消費電力を抑えられる。