これに対しSEDの開発部門のある関係者は本誌の取材に,55インチ型について「確かに外部には見せていないが,既に十分な画質のパネルが完成している。そう遠くない時期に披露できる」とした上で,残る主要な課題はあくまでコスト競争力の確保であることを強調する。
キヤノンと東芝は,これまでもコスト競争力の確保に向けてパネルの製造方法を何度となく見直してきた。2004年秋に合弁会社「SED」の設立を発表した当時も「2003年の時点でいったん製造方法を固めた。しかし,その後に液晶/PDPのコストダウンが大幅に進んだため,あらためて製造方法を見直して,再びコスト競争力にメドを付けた」(当時のSED 代表取締役社長の鵜澤俊一氏)と説明していた。