1つのパッケージに複数のチップを内蔵するMCP(multi-chip package)の実現手段が豊富になる。これまでMCPは,薄型化したチップをパッケージ内で多段積層するなど,携帯機器向けLSIの高密度化の手法として用いられることが多かった。今後は複数のチップ間のデータ転送速度を大幅に高める必要がある用途にも,MCPが積極的に使われる例が増えそうだ。

 こうした用途の広がりを予感させる技術をシステム・ファブリケーション・テクノロジーズ(SFT)らが開発し,詳細を2006年2月6日~8日に米国で開催された半導体回路技術の国際学会「ISSCC 2006」で発表した。SFTが開発したのは,Si材料のインターポーザ上にDRAMチップやASICチップを集積する技術「SiS(system in silicon)」である。