齋藤 昇三氏
東芝セミコンダクター社 メモリ事業部 事業部長

——東芝のメモリといえば,最も聞きたいことがDRAMの教訓です。2001年のDRAM撤退で得た教訓を,どうNAND型フラッシュ・メモリに生かしますか?

 NANDでDRAMの二の舞は演じません。そうならない理由が4つあります。第1に市場のすそ野の広さです。DRAMはパソコンやサーバ向けが需要の大部分でした。一方,NANDはデジタル・カメラに始まり,メモリ・カード,携帯電話機,そしてMP3プレーヤなど,我々の顧客のすそ野は急速に広がっています。我々はこうした顧客を先行して獲得するのが得意です。この点で韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.に勝っています。加えて,NANDでは我々が仕様の決定権を握っています。