2006年の話題として携帯電話業界で最も注目を集めているのが,ユーザーが契約する事業者を変更したときに同じ番号を引き継げる制度(携帯電話の番号ポータビリティ)の導入である。シェアの大変動につながる可能性があり,各通信事業者は既存のユーザーを引き留めようと知恵を絞っている。KDDIが2006年1月下旬から新たに導入する「au LISTEN MOBILE SERVICE」(略称はLISMOリスモ)もその一環といえるだろう。

 LISMOは,米Apple Computer, Inc.が提供している音楽配信サービスを,携帯電話機向けにアレンジしたもの。KDDIは,パソコン向けソフトウエア「au Music Port」を開発,CDからのリッピング(データを抽出してパソコン向けのファイル形式に変換,保存すること)ができるようにしたほか,パソコン向けの音楽配信事業も始める。