山田 広司氏
カノープス 代表取締役会長

——2006年1月16日にフランスThomson社による御社の買収が完了しました。まず最初に確認したいのは,Thomson社の買収提案に応じると決めた理由です。今回の決断の意味は何なのか,自らの言葉でお願いします。

 ひと言でいうと,カノープスが今後も発展していくために必要だと判断したからです。
 当社は今まで培ってきた技術を使ってさらに次のビジネスを発展させるのに,どうしてもパートナーが欲しいという時期にちょうど来ていました。たまたま今回Thomson社から話があって,いろいろ話をしていくと,確かにパートナーとしてぴったりだと。先方は「カノープスのビジネスや技術を全部そのまま自分のグループに取り込みたい。ついては100%株を持ちたい」と言いだしました。それで,買収という格好で受けたわけです。