日経オートモーティブ 新車レポート

TOYOTA RAV4
新MCプラットフォームで
走りと使い勝手を両立

新プラットフォーム、新4WD機構と基本構造を一新した3代目「RAV4」。 ライバルに負けない走りと使い勝手を実現するために、開発陣は知恵を絞った。 その結果、採用したのが床下配置の燃料タンクとマフラーだ。

 2005年は5月にスズキ「エスクード」、10月に三菱自動車「アウトランダー」が登場したのに続き、11月にはトヨタ自動車の「RAV4」(図)がデビューし、ミッドサイズSUVのモデルチェンジが相次いだ。これまでこのクラスのSUVはホンダの「CR-V」、日産自動車の「エクストレイル」も含めてモデル末期の種種が多かった。ところが、この3車種が全面改良したことで、にわかに市場が活況を呈してきた。
 奇しくもアウトランダーと同様に、RAV4は新プラットフォームを導入し、ボディサイズを大型化。サスペンション、4WD(4輪駆動)機構、ブレーキを変え、エンジン、変速機も改良したのである。特にエンジン排気量は、2.0Lから2.4Lに増やし、ここでもアウトランダーと同じように1クラス上にシフトしてきた。
 実はアウトランダーが三菱自動車のCセグメント車用新型プラットフォーム採用第一号車であったのと同様に、RAV4もトヨタのCDセグメント用「新MC(ミディアム・コンパクト)プラットフォーム」の採用第一号車となっている。現行のMCプラットフォームは「アリオン/プレミオ」「アイシス」「イプサム」などの車種向け。このMCプラットフォームを進化させたのが今回RAV4に使われた新MCプラットフォームなのだ。

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図●トヨタ新型「RAV4」
(a)国内仕様。モダン&ラギッド(荒削り)がデザインテーマで、張り出したフェンダと弧を描くキャビン形状が特徴。(b)欧州仕様のランフラットタイヤ装着車。(c)米国仕様は全長が205mm長く、3列シートも設定。