「これで身体能力に関しては,当初の目標を達成できた」――。ホンダは2005年12月,同社の2足歩行ロボット「ASIMO」の新型の発表に際し,こう言い切った。同社は2000年11月の初代「ASIMO」の発表以来,ほぼ1年に1回の割合で着実に機能強化を施してきた。今回は,ついに幼児が走り回る程度の時速6kmでの歩行,旋回,ジグザグ歩行,オフィスでの受け付け業務を想定した飲み物の受け渡しなどを実現し,限定した環境であればかなり柔軟に動き回れるようになった。「今後はハードウエアの改良よりは,状況に合わせた判断など知能の向上に重点を置いて開発を進める」(同社)という。