「ドローン」と称される小型無人ヘリコプターを使い、メガソーラー(大規模太陽光発電所)に並んだ太陽光パネルのトラブルを検知しようとする取り組みが相次いでいる。A-スタイル(埼玉県川口市)は、その1社である(図1)。

図1●A-スタイルによる、ドローンを活用した太陽光パネルの撮影のデモ
7月に顧客を集めて実施(出所:日経BP)
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 A-スタイルは、住宅の屋根や外装工事を主な事業としてきた。太陽光発電システムを設置した住宅の屋根の修繕に、多くかかわることになったことから、2006年に太陽光発電システムの設置事業に参入した。

 屋根の修繕の需要が増えたのは、国内で住宅用の太陽光発電システムが普及し始めた時期だった。

 当時、設置を担当した企業の中には、屋根に関する知見に乏しいまま取り組む場合があったことが背景にある。「屋根に穴を開けて取り付けたため、水漏れが生じた」といったトラブルが、少なからず生じたという。

 再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の施行以降は、地上への設置の要望が増え、茨城、栃木、埼玉、千葉を中心に、売電用の太陽光発電システムの設置を手掛けるようになった。

 現在では、土地の購入を含む開発から、EPC(設計・調達・施工)サービス、O&M(運用・保守)のほか、自社による売電事業も始めている(図2)。

図2●デモは、A-スタイルが建設中のメガソーラーで実施
太陽光パネルを設置している上をドローンが飛ぶ(出所:日経BP)
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 遠隔監視システムなど、O&Mに必要な機器やシステムの販売、サービスも手掛けている。その一つが、ドローンによる太陽光パネルの不具合の把握である。