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血液1滴でがん早期診断、「パンドラの箱」が開く

2015/05/28 00:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス
講演する落谷氏
講演する落谷氏
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 1滴の血液や尿、唾液から、何種類ものがんを超早期の段階で診断する。そんな時代が意外にも早く訪れるかもしれない――。そう感じさせる開発プロジェクトが進行中だ。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が国立がん研究センターや東レ、東芝など9機関と共同で実施している「体液中マイクロRNA測定技術基盤開発」プロジェクト(関連記事1同2)である。

 このプロジェクトでは、1回(1滴)の採血で10種類以上のがんを早期診断できる技術を、2018年度末までに開発することを目指す。2015年夏には早くも、乳がんと大腸がんの早期診断の試みを始める(関連記事3)。

 同プロジェクトの研究開発責任者を務める国立がん研究センター研究所 分子標的研究グループ 分子細胞治療研究分野長の落谷孝広氏は、「第20回 国際個別化医療学会学術集会 2015」(2015年5月24日、東京都千代田区)の特別講演に登壇。「エクソソームとその臨床応用」と題し、プロジェクトの背景となった、がんの増悪メカニズムに関する最新の知見を紹介した。

 世界の多くの研究機関とともに、落谷氏らのグループががんの増悪にかかわる物質として着目しているのが「エクソソーム(exosome)」である。さまざまな細胞が分泌し放出する粒子で、細胞間の情報伝達などに関わっている。最近明らかになってきたのは、がん細胞が「エクソソームを自らの分身とし、この粒子を操ることで悪性を発現している」(同氏)という事実だ。がん細胞はエクソソームを通じて、周囲の正常細胞などを「あざむき、わなにかけ、時には味方に引き入れる」(同氏)。これによって、増悪や転移を引き起こしているという。

日経デジタルヘルス Special

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