この1年で中国シフトが急速に進んだフラットパネル・ディスプレー(FPD)産業。その10大ニュースが2014年末に、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)の中国支部に相当する「SEMI China」から発表された(中国語のサイト)。その内容は、中国のFPD産業の今後を示唆する。発表された10大ニュースは、以下の通りだ。

  • 中国の工業和信息化部と発展改革委員会が新型ディスプレー「新三年行動計画」を発表
  • WTOのITA2の交渉が決裂、中国が韓国の液晶パネル関税撤廃提案に反対
  • 第8世代や第8.5世代の大型液晶パネル生産ラインの導入決定や量産開始が相次ぐ
  • 第4.5世代や第6世代の新型ディスプレーパネル生産ラインの導入決定や着工が相次ぐ
  • 日本電気硝子が第8.5世代ガラス基板の生産ラインをアモイに導入決定、11月着工へ
  • 中国EverDisplay Optronics社(和輝光電)が国内初の5型HD有機ELパネルの量産を実現
  • 中国電子商会などが「OLED次世代ディスプレー技術基準」を発表
  • 中国Visionox社(維信諾)が4.6型と7.6型のフレキシブル有機EL開発に相次ぎ成功
  • 中国TCL社が国内初の「量子ドットテレビ」を発表
  • 台湾Wintek社(勝華科技)が会社更生手続き申請

 順位付けはない。分かりやすいように、(1)政策、(2)産業動向、(3)投資、(4)新技術の4項目に分類してみた。例えば投資については、大型パネル生産ライン、低温多結晶Si(LTPS)技術による中小型パネル生産ライン、および材料メーカーの案件が目につく。パネル生産ラインに関しては、以降に記した具体的なプロジェクトがリストアップされている。