ケーブルの露出も原因の一端に

 原因を考察しました。この太陽光発電所では、パネルの近くまで雑草が伸びており、鳥の餌となる昆虫が多くいたことから、恐らく、鳥がクチバシでケーブルの被覆を破り、断線させてしまったのだろうと推測します。

 また、日射計の直近部分のケーブルが、電線管に収められておらず、一部が露出していました。こうした、容易にクチバシで突ける状況だったことも、トラブル発生の要因といえるかもしれません。

 顧客には、状況を説明した上、応急処置を施し、その後、施工会社に改修工事を実施してもらいました。

 太陽光発電設備における鳥によるトラブルとして、太陽光パネルへの落石や糞害はよく知られています。しかし、電線の被覆を破かれて断線したというケースは初めてでした。

 太陽光発電設備は、屋外に設置されます。普段の点検においても、鳥や小動物による、予想外の行動によるトラブルもあることを念頭に、確認することが重要であると改めて認識させられました。

(次回は、3月5日(木)に掲載予定)