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HOME新産業IoT稼ぐビッグデータ・IoT技術-先進事例 > 日米亜の開発拠点を結ぶ設計クラウド、転送容量を最大1/100に圧縮できる技術が貢献

稼ぐビッグデータ・IoT技術-先進事例

日米亜の開発拠点を結ぶ設計クラウド、転送容量を最大1/100に圧縮できる技術が貢献

開発・設計におけるエンジニアリングビッグデータ活用

  • 片岡 一朗=日立製作所
  • 2015/03/12 00:00
  • 1/4ページ
出典:『稼ぐビッグデータ・IoT技術 徹底解説』の第2章 先進事例(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 日本で行われている開発設計業務の海外現地化に伴い、日本と同様の製品信頼性確保が望まれている。このため、日本と海外拠点との間で、三次元CAD(ComputerAided Design)データやシミュレーションデータなど、開発設計に関するエンジニアリングビッグデータを効率よく共有することが求められている。日立では設計環境のクラウド化を目指している。エンジニアリングビッグデータ共有を実現するための高速転送ツールと、HPC(High Performance Computing)環境を利用したシミュレーションツールをクラウド環境で用意することにより、製品設計の早い段階で信頼性や性能を検証することが可能である。ここでは、技術計算のクラウド化技術の取り組みについて紹介する。

1 はじめに

 製品開発においては、仕様書・製品形状を表すCADや図面データ、検討した製品形状で問題ないかを評価するためのシミュレーション結果等のデータを作成している。ここでは、これらの製品の開発設計に係るデータをエンジニアリングビッグデータと称する。設計データやシミュレーション結果のサイズは、数Mバイトから、大きいものでは数Tバイトにもなり、データサイズが大きいことが特徴である。

 日立では、設計・開発・研究業務の海外現地化を進めている1)。海外の開発拠点で日本と同様の設計・開発を行うには信頼性や性能の確保が必要であり、エンジニアリングビッグデータの共有環境、およびシミュレーションツールやHPCなどの技術計算環境が必要となる。しかし、海外の開発拠点ごとに技術計算環境を構築するためには多大なコストが掛かる。一方、海外から日本にある技術計算環境を利用する際は、海外と日本の間で大規模な設計データや計算結果を転送する必要があるため、データ転送に多大な時間がかかるという課題があった。

 そこで、海外の設計・開発・研究拠点から、日本に設置されたHPCなどの技術計算環境を日本国内の拠点と同様に利用できる設計環境(以下、設計クラウド)を開発した(図1)2)。日立が有するネットワーク高速化技術とデータ圧縮技術を組み合わせることで、日本と海外拠点間のデータ通信速度を向上させるとともに、通信するデータサイズそのものを大幅に低減することで、米国やインドからも、日本に設置された技術計算環境を利用できるようにした。特に、エンジニアリングビッグデータを新興国等でグローバルに共有するためには、通信環境がネックであり、クラウドの使いこなしが課題である。そこで、開発設計におけるエンジニアリングビッグデータ活用と、エンジニアリングビッグデータ活用を支える技術を紹介し、今後の展開について述べる。

図1 設計クラウド
[画像のクリックで拡大表示]

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