「Trillion Sensors Summit Tokyo 2014」でナノエレクトロニクスのヘルスケア分野への応用について講演するIMECのBoeck氏
「Trillion Sensors Summit Tokyo 2014」でナノエレクトロニクスのヘルスケア分野への応用について講演するIMECのBoeck氏
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 西アフリカで流行し、多くの感染者や死者を出しているエボラ出血熱。人類にとっての脅威ともいえるこの疾患の感染を、持ち運びできる小型キットを使ってわずか10分足らずで検査する――。こうしたエボラ出血熱の“その場診断(POCT:point of care testing)”が現実のものとなり始めた。原動力は半導体技術。光によるデータ伝送や信号処理をSi基板上で実現するSiフォトニクスや、Si基板に化学反応器などの微細構造を作り込む技術などだ。

 2014年10月、Siフォトニクスを用いた検査キットを発表したのが米Genalyte社である。微量の血液からエボラ出血熱の感染を10分以内に検査できるキットを開発。指に針を刺し、ごく微量の血液を採取するだけで検査できる。