スポーツとテクノロジーは今後どのように融合し、どのような未来を描くことができるのか――。2020年の東京五輪開催に向けて改めてスポーツへの関心が高まる中、こんなテーマの講演会が開かれた。ウェアラブル環境情報ネット推進機構(WIN)が2014年12月2日に東京大学で開催した「第64回WIN定例講演会 スポーツとウェアラブル」(共催:人間情報学会)である。

講演する為末氏
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 この講演会のトリを務めたのが、元・陸上競技選手で現在はスポーツコメンテーターや指導者として活躍する、アスリートソサエティ 代表理事の為末大氏。400mハードルの日本記録保持者で、日本人として初めて世界大会の短距離種目でメダルを獲得したアスリートである。“走る哲学者”とも呼ばれ、スポーツ界きっての理論派として知られる。

 為末氏は「ウエアラブルとスポーツ」と題して講演。プロスポーツ選手が技能を習得し磨いていくプロセスと、ウエアラブル端末などの先端技術を用いたその定量化・可視化の可能性を語った。