テス・エンジニアリング(大阪市)は、コージェネレーション(熱電併給)システムのシステムインテグレーター(SI)として、国内トップの実績を持つことで知られる。O&M(運営・保守)の受託にも力を入れ、本社ビルでは、全国のコージェネの運用状況を遠隔監視している。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が始まってからは、産業用太陽光発電のSIやEPC(設計・調達・施工)事業にも本格的に進出、これまでに約150MWを超える施工実績がある。本社ビルでは、太陽光発電所の運用状況や施設の映像をリアルタイムで監視している。

 「雑草の影や鳥の糞による発電量の低下は、思った以上に大きいものでした」――。同社の西日本エンジニアリングセンターの林潤一郎部長代理は、自社のメガソーラー(大規模太陽光発電所)のO&Mを通じて、得られたデータを元にこう分析する。2013年6月、徳島県阿南市に同社初のメガソーラー発電事業として「TESS徳島阿南ソーラー第一発電所」が稼働した(図1)。同発電所は、出力1MWで、太陽光発電の実証的な意味合いも持たせた。

図1●テス・エンジニアリングの「TESS徳島阿南ソーラー第一発電所」(出所:テス・エンジニアリング)
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