探訪

塩害対策を重視した東京湾に面した屋根置きメガソーラー

潮風に20年間さらされるリスクをO&Mで最小化

2014/07/15 00:00
中西 清隆=日経BPクリーンテック研究所
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 不二サッシの千葉工場は、千葉県市原市の東京湾に面した海岸通り沿いに立地する。東京ドームが8個入る広大な敷地で、アルミ地金の溶解から窓枠などの建材を一貫生産している。今年3月、同工場の片隅にある2つの物流倉庫の屋根上で計4208枚の太陽光パネルが発電を始めた(図1、2)。出力1376kWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)で、一般家庭360戸の消費量相当の電力を生み出す。市原市内の屋根置き型では最大になる。

図1●千葉工場敷地内の物流倉庫2棟の屋根に太陽光パネルを設置(出所:不二サッシ)
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図2●折板屋根の上に載せた太陽光パネル(出所:不二サッシ)
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 不二サッシでは千葉工場をはじめ、アルミの押し出し成形や表面処理(陽極酸化)などの生産工程で大量の電力を使う。地金の溶解炉などに熱も多く使い、大量のガスや重油を消費する。一方、主力商品のサッシは、ビルや住宅の断熱性能を左右する。生産工程でも商品設計の面でも省エネやCO2排出削減は経営上の大きなテーマだった。

 2011年3月の東日本大震災は、省エネをさらに加速させ、事業継続計画(BCP)を推進する契機になった。千葉工場自体の操業に大きな影響はなかったが、宮城県や福島県のグループ企業や協力企業が操業の中断を余儀なくされた。「東北の工場からきた最初の支援要請は、水と味噌を送ってくれというものだった」と取締役常務執行役員の外山敏昭生産本部長は振り返る。

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