6月12日(現地時間)から始まる「2014 FIFAワールドカップ」(W杯)。約1カ月にわたるW杯の裏では、スポーツ用品メーカーの熾烈な開発競争も繰り広げられています。とりわけサッカーシューズについては、色や柄の外観以上に、素材や内部構造などの技術面が、試合の勝負を左右するほど重要な意味を持っています。
例えば独アディダス社の「プレデター インスティンクト ジャパン HG WC」は、左足での正確なキックが武器のドイツ代表メスト・エジル選手、前回王者に輝いたスペイン代表の司令塔シャビ・エルナンデス選手、日本代表の清武弘嗣選手などが着用を予定しています。このシューズには、トラップ、ドリブル、クロスの精度を高め、シュートの威力を増すために、ラバーが取り付けられていてスピン力を生み出すようになっています。インサイドに内蔵されたジェルパッドは、高いクッション性によってパス精度を上げる効果を発揮します。他にも足裏でのボールコントロールの精度を向上させるために、アウトソールに搭載されたコントロール・フレームパーツがグリップ力を高めています。
一方の米ナイキ社では、レアルマドリード所属でポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手や、セリエAのインテル所属で日本代表の長友佑都選手が着用を予定している「Nike Mercurial Superfly IV」が特徴的です。足首までを覆う独特の形をしています。このシューズに関連していると推測される米国特許もいくつか確認できます。いずれも2012年11月20日に出願されています。
- 米国公開特許US2014137433 A1 "Footwear Upper Incorporating A Knitted Component With Collar And Throat Portions"
- 米国公開特許US2014137434 A1 "Footwear Upper Incorporating A Knitted Component With Sock And Tongue Portions"