「徹底した機能分析で設計を改善すれば、高品質と低コストを両立できる」---こう語るのは大気分析装置や水質分析装置を開発・製造する東亜ディーケーケー(東亜DKK、本社東京)の専務取締役である高橋俊夫氏。中国の大気汚染で近年大きな注目を集めるようになったPM2.5(微小粒子状物質)の自動測定装置の大手メーカーである同社は、急増する需要に対応すべく、VE(Value Engineering)的な手法を採り入れて、品質向上プロジェクトに取り組んだ。製造の手戻りを削減するべく部品やユニットを見直したことで、従来のものに比べて加工部品点数は1/4になり、組み立て工数が減って1000分ほどかかっていた組み立て時間も半減。製造品質が安定し、組み立て後の調整における一連の動作試験の初回合格率は22%から100%へと大幅にアップした。