自動運転・運転支援
 

スマホの成功体験踏まえ、狙うはR&D主体のビジネス展開か

川瀬 健人=ネオテクノロジー
2014/06/13 00:00
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 Google社における自動車開発の報道は、DARPA(米国防高等研究計画局)主催の自動走行レースで優勝したチームのエンジニアをGoogle社がスカウトした2009年頃から目立つようになりました。自動車関連で中核となる20件の特許においても(筆頭発明者ではありませんが)、米Stanford University在籍時に2005年のレースに優勝したSebastian Thrun氏、Carnegie Mellon UniversityチームのDirector of Technologyとして2007年のレースに優勝したChristopher Urmson氏の名前が登場しています。

 20件の特許公報は、第1回で説明したように(1)「一定の自動走行機能を持った自動車両の特許群」、(2)「地図とセンサーを用いて自動車両を制御する方法についての特許群」、(3)「(1)と(2)の特許群を実現するために不可欠な3D地図等を作成する特許群」の3つに分類し、整理できると考えられます。

表●Google社の自動車関連特許の中核となる20件
(1)一定の自動走行機能を持った自動車両の特許群
User Interface for Displaying Internal State of Autonomous Driving SystemUS 8,260,482 B1
US 8,346,426 B1
US 8,352,110 B1
US 8,433,470 B1
US 8,670,891 B1
(2)地図とセンサーを用いて自動車両を制御する方法についての特許群
Modifying behavior of autonomous vehicle based on predicted behavior of other vehiclesUS 8,457,827 B1
Controlling vehicle lateral lane positioningUS 8,473,144 B1
Safely navigating on roads through maintaining safe distance from other vehiclesUS 8,504,233 B1
Controlling a vehicle having inadequate map dataUS 8,521,352 B1
Method and apparatus to localize an autonomous vehicle using convolutionUS 8,612,135 B1
Modifying behavior of autonomous vehicle based on predicted behavior of other vehiclesUS 8,655,537 B2
Controlling a vehicle having inadequate map dataUS 8,676,430 B1
Controlling autonomous vehicle using audio dataUS 8,676,427 B1
(1)と(2)の特許群を実現するために不可欠な3D地図等を作成する特許群
Transitioning a mixed-mode vehicle to autonomous modeUS 8,078,349 B1
US 8,321,067 B1
Object detection and classification for autonomous vehiclesUS 8,195,394 B1
Using image and laser constraints to obtain consistent and improved pose estimates in vehicle pose databasesUS 8,259,994 B1
Labeling features of maps using road signsUS 8,483,447 B1
Traffic signal mapping and detectionUS 8,559,673 B2
Removing extraneous objects from mapsUS 8,565,958 B1

 (1)の典型例であるUS 8,260,482 B1 は、加速、ブレーキ、ステアリングのいずれかをユーザーではなくコントロールコンピュータによって制御することができる自動車を、権利化しています。タイトルは「User Interface for Displaying Internal State of Autonomous Driving System」(自動走行システムの内部状態を表示するユーザーインターフェース)ですが、ユーザーインターフェースは形状や表示に限定がなく、単に「force input」(入力部)とのみ記載されています。

 (2)の典型例は、David I. Ferguson氏とDmitri A. Dolgov氏※11によるUS 8,457,827B1です。これは「autonomous vehicle」が、他車両の動きを予測して走行モードを変更する方法、システム、車両を権利化しています。

※11 Dolgov氏はGoogle入社前、トヨタ自動車の北米における研究開発・製造統括会社であるToyota Motor Engineering & Manufacturing North Americaでロボティクス関連の研究を担当していた

 (3)の典型例は、3Dマップに交通標識を追加していく方法(US 8,483,447 B1)や、位置データを知らせる「reference indicator」(情報を提供する指示器。2次元バーコードなどが典型例)を路上に配置して、車両を制御する方法(US 8,321,067B1)などです。

 まとめると、3Dの地図データにもとづいて走行し、センサーで位置精度を補正、交差点などに配置した2次元バーコードを参照して市街地などで位置情報を細かく修正する、という自動走行車両の姿が浮かび上がってきます。Google社は車両をインターネットに接続して自動走行させるために、必須と考えられる権利を計画的に取得していると考えられます。

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