この開放電圧の大きさと、プラス、マイナスの極性の確認は、ストリングが設計通りに構成されているかどうかを判断するために、重要な要素となっています。

 もし、プラスとマイナスを誤って逆に接続されていることを、発見できずに通電してしまうと、他のストリングから直流電流が流れ込むことになります。

 接続箱には、一般的に、故障などによって出力していないストリングに、他のストリングからの電流の流れ込みを防止する逆流防止ダイオードやヒューズが設置されています。

 それでも、プラスとマイナスを誤って逆に接続したまま通電した場合、大電流が逆流するリスクが大きいことに変わりありません。最悪の場合には、測定を担当する電気主任技術者や施工する工事作業者に、やけどなどの電気災害による傷害をおよぼす恐れもあります。

 メガソーラーの竣工検査では、同じような単純作業の繰り返しも多く、注意力が低下することもあり得ます。電気主任技術者の資格を持つ職員同士で、経験を共有することで注意を喚起し、こうした結線ミスを見逃さないようにするとともに、確実な確認の重要性を再確認させられました。