ストリングの開放電圧が「-450V」

 このストリングの開放電圧測定において、接続箱内のそれぞれのストリング開閉器の太陽光パネル側の端子に、測定器(デジタルテスター)を使って開放電圧を測定したところ、あるストリングで「-450V」という、異常な電圧を示しました()。

ストリング4と接続箱の開閉器で、プラスとマイナスを逆に接続
(出所:中部電気保安協会)
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 そこで、開閉器に接触させる測定用プローブのプラス(赤)、マイナス(黒)に間違いないことを確かめて、もう一度、測定しましたが、結果は同じでした。この電圧の数値から、ストリングのケーブルが、プラスとマイナスを誤って逆に接続されていることは、容易に想像できました。その後、早速、施工業者に接続し直してもらい、トラブルなどに至らず、事なきを得ました。

 発電システムの電圧の測定には、多くの場合、デジタルテスターを使います。ただし、ストリングの開放電圧の測定に使う場合、気を付けるべきことがあります。

 それは、デジタルテスターでは、プラスとマイナスのどちらの電圧を測定しても、電圧の数値が表示されてしまうことです。測定時に、注意力が散漫になっていると、マイナスの電圧だった場合に表示される、マイナスの表示を見落としかねません。