普及のポイントは工期の長さと導入コスト
地上設置型に比べて、導入コストが高いという課題に関して、ウエストホールディングスは投資額などを非公表とする。ただし、ウエストホールディングスグループの既存の地上設置型に比べて、「最初のメガソーラーへの導入ということもあって約3割高いが、今後、低コスト化が進んでいく」と、ウエストエネルギーソリューションの恩田英久社長は話す。フロートの購入コストは、量産効果を発揮しやすいため、今後、採用の増加によって低コスト化が進むことが期待される。
ウエストホールディングスグループは、地上設置型の出力1MWのメガソーラーの場合、1か月間で建設できると宣言している。これに対して、今回は約1.2MWで設置に3カ月を要したという。ウエストホールディングスの荒木健二執行役員によると、次回以降は、これを約2カ月に短縮できる見通しという。
工期が長くなるのは、太陽光パネルのフロートへの設置、フロート同士の接続など、太陽光パネルを設置するための一連のプロセスを、技術者が船に乗って作業するためである。こうしたプロセスから、冬の寒い時期に設置するのは難しいという。
運用や保守については、未知数な面も残っている。まず、除草の必要がない代わりに、藻が絡まってくるために、除去が必要になる。これについては、1年間様子を見て、最適な時期を定めていく。また、人工の貯水池とはいっても、周囲の小川からの流入があり、魚も生息している。こうした生態系への影響に関しても、様子を見つつ配慮していきたいという。
施設名 | ソーラーオンザウォーター桶川 |
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住所 | 埼玉県桶川市赤堀 |
土地所有者 | 埼玉県桶川市 |
発電事業者 | 日本メガソーラー発電(ウエストホールディングスの関連会社) |
発電開始日 | 2013年7月19日 |
発電容量 | 約1.2MW |
EPC(設計・調達・建設) | ウエストエネルギーソリューション(ウエストホールディングスの子会社) |
太陽光パネル | 中国JA Solar社製 |
パワーコンディショナー | 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製 |
O&M(運用・保守) | ウエストエネルギーソリューション |
掲載当初、「桶川市は、発電事業者となるウエストホールディングスの関連会社である日本メガソーラー発電(東京都渋谷区)から、20年間にわたって年間で185万9000円という水上の使用権料と、売電事業による事業税を得る。」としていましたが、売電事業による事業税は、埼玉県に納税するもののため、該当部分を修正しました。 [2013/11/13 13:55] また、年間の予想発電量を「約125万kW」と記載していましたが、約125万kWhの誤りです。 [2013/11/18 13:34] お詫びして訂正します。いずれも本文は修正済みです。