許認可のリスクも見逃せず

 発電以前のリスクもある。例えば、土地に関するリスクである。20年間、固定買取価格で売電するには、メガソーラーを建設する土地の使用権を20年間以上、確保していなければならない。こうした長期の利用権を取得できていないリスクである。

 許認可に関するリスクも見逃せない。メガソーラーの建設や売電事業に必要な許認可を未取得だったり、更新される見通しがないといったリスクである。

 また、電力会社の送電網に接続する、系統連系に関するリスクへの関心が高まっている。電力会社から接続を拒否されたり、送電線に繋ぐための変電所までの距離が遠いために、送電線を敷設しなければならないといった、系統連系のためのコストが想像以上に増える、といったものである。

 日本ではあまり想像しづらいリスクとして、制度に関するリスクもある。固定買取価格などの制度の設計が大幅に変更されたり、想像できないレベルでの固定買取価格の下方変動などである。

 さらに、不可抗力によるリスクもある。自然災害や電気的な事故によって、太陽光発電に必要な機器や部材が傷んでしまい、発電できなくなったり、当初見込んでいた発電量に達しなくなってしまうリスクである。台風によって送電線が切断されたり、飛来物が太陽光発電に必要な機器や部材を傷める、地震によってメガソーラー全体が破損したり、津波による破損などである。

 人為的災害によるリスクも想定しておかなければならない。電気的なトラブルによる火災や、太陽光パネルなど発電設備の盗難などである。