2年目までの累計発電量は予想の1.3倍に

 こうして建設された浮島のメガソーラーでは、2011年8月の稼働開始以降、発電量が大幅に予想を上回っている。最大出力7MWという能力に対して、年間の発電量は約740万kWhと予想していたところ、1年目は約945万kWh、2年目は約974万kWhと大幅に上回った。2年間の累計で約1920万kWhと予想の約1.3倍に達している。

 浮島太陽光発電所と同様に、川崎市と東京電力の共同事業として建設された扇島太陽光発電所も、浮島の4カ月遅れとなる2011年12月に稼働を開始している。京セラ製の多結晶シリコン型の太陽光パネル、日立製作所製のPCSを採用したもので、こちらも最大出力1万3000kW、年間の発電量予想が約1370万kWhに対して、1年目は約1510万kWhと予想の1.1倍だった。

 川崎市では、上振れの要因として、日射量が予想より多かったこと、導入した太陽光パネルの出力の誤差が小さく均一性が高かったこと、設置した部材の性能が発揮されやすいような、最適な施工がなされたことを挙げている。同市では詳細を明らかにしないが、浮島太陽光発電所では、さらに発電量が多いことから、PCSを含めたシステム全体の効率が予想以上に高かったことも寄与しているとみられる。

施設名 浮島太陽光発電所
住所 川崎市川崎区浮島町
事業者 東京電力
土地所有者 川崎市
発電開始日 2011年8月10日
発電容量 7MW
施工会社 東芝
太陽光パネル シャープ製
パワーコンデショナー 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
保守 東京電力
■変更履歴
公開当初、1ページ目の下から3行目で、「2011年3月に稼働し」と表記していましたが、2011年8月の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2013/10/17 11:50]