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クルマ 自動車の最新技術を追う
 

「自動ブレーキ」が5万円以下で手に入る時代に

ダイハツとスズキが相次いで採用

代表執筆者:久米 秀尚=日経エレクトロニクス、推薦者:鶴原 吉郎=日経Automotive Technology
2013/10/18 00:00
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 前方を走るクルマが急停止する。慌ててブレーキを踏むが間に合わない。こうした日常によくある危険を回避してくれる“ぶつからないクルマ”が注目を集めている。前走車との位置関係を把握しておき、衝突の危険が高まったと判断したときに自動でブレーキを掛けてくれるシステムだ。

 高級車を中心に搭載されてきた自動ブレーキだったが、ついに軽自動車でも普及が始まった。きっかけを作ったのはダイハツ工業。同社は2012年12月20日、改良した「ムーヴ」に軽自動車で初めて衝突回避支援システム「スマートアシスト」装備した。低速域衝突回避支援ブレーキ、誤発進抑制制御、先行車発進お知らせ、ESC(横滑り防止装置)などの機能を備える。

衝突回避支援システム「スマートアシスト」を搭載するダイハツ工業の新型「ムーヴ」
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 特筆すべきはその価格だ。スマートアシストを標準装備するグレードと非搭載のグレードの価格差は5万円しかない。消費者の反応は良好で、発売から約半年となる2013年6月18日には、スマートアシスト搭載車両の出荷台数が5万台を突破した。同社によれば、新型ムーヴの購入者のうち、「約6割はスマートアシストを搭載する車両を選んでいる」(ダイハツ工業)という。

レーザ・レーダはラジエータグリルの左側に置いた
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 先行車との距離は赤外線を使ったレーザ・レーダで測る。日本では事故の6割は30km/h以下で起こる、というデータを元に、高速での性能を重視せずレーザ・レーダを選んだ。「カメラやミリ波レーダでは5万円は不可能だった」(ダイハツ工業)という。

 低速域衝突回避支援ブレーキ機能は約4~30km/hで走っているときにレーザ・レーダが前の車両を認識する。衝突の危険性が高い場合に、運転者に警告。その後も運転者がステアリングやブレーキで回避操作せず、衝突の危険性が非常に高まった場合に緊急ブレーキが作動。相対速度が約20km/h以下の場合は衝突回避、約20~約30km/hの場合は、被害軽減を支援する。30km/h以上では、システムを停止する。

自動ブレーキ機能を採用したスズキの新型「ワゴンR」
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 ダイハツ工業に負けじと、スズキも続いた。同社は2013年7月16日、「ワゴンR」を部分改良し、レーザ・レーダを使った低速での自動ブレーキを搭載した。自動ブレーキはオプションで装着した場合、税込みで4万2000円から。ダイハツのスマートアシストより低価格に設定してみせた。

 ワゴンRの自動ブレーキは、5~30km/hの領域で作動し、前方約6m以内の障害物を検知し、相対速度が15km/h以下なら自動ブレーキとして、30km/h以下の場合は衝突被害軽減ブレーキとして働く。レーザ・レーダはフロント・ウインドーの上部に搭載した。ワイパーが雨を拭き取る部分のガラス内側に設置しているため、雨や汚れなどの影響を受けにくいという。

 さらにこの機能を利用した誤発進防止機能も搭載する。シフト位置が前進で、停車または約10km/h以下においてレーザ・レーダが前方の障害物を検知した場合、アクセルを強く踏み込んでもエンジン出力を自動制御して急発進・急加速を抑制する。

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