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第2回:データ解析によって隠したい事実が露呈

中道 理,河合 基伸=日経エレクトロニクス
2013/08/23 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2012年5月28日号 、pp.28-41 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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検索の最適化で趣味が露呈

 第2の問題である隠したい事実が露呈してしまう危険性は、Google社の検索サービスが示している注1)。同社の「Google検索」では、過去の検索語と、その検索結果への利用者の反応の履歴を記録し、検索結果を最適化している。つまり、提示されるWebサイトの優先度が利用者の特性に応じて変化する。

注1)Google社は、検索履歴の活用を利用者が停止できる方法を提供している。「http://www.google.com/history/」にアクセスし、Googleアカウントでログオンすれば、Google側に保存されている検索履歴を閲覧し、削除したり、検索履歴の記録を中止したりすることができる。

 具体的には、「ロボット」と検索した場合、アニメ好きの人は過去の履歴からロボット・アニメ関連の情報が上位に表示される。一方、ロボット研究者の場合は、ロボット技術関連のニュースや論文が優先して表示されるといった具合だ。

 Web検索という行為は一般に一人で行うため、検索結果が特定の分野や内容に偏ることが大きな問題にはならない。しかし、他人と一緒に調べ物をしているときなどには、他人に知られたくない趣味、嗜好が露呈する可能性がある。これは利用者に不快感を与えるに違いない。

ログ解析で少女の妊娠が発覚

 もっと深刻な事例もある。米国の大手スーパーマーケットのTarget社が、ある16歳の少女の購買ログの解析によって「妊娠している」とシステムが判断し、その少女宛てに乳児用品のDMを送付。その結果、妊娠という事実が父親に発覚してしまったという事件だ。2012年2月に米国のNew York Times紙が報じた。

 少女が妊娠していると解析されたのは、オレンジ・ジュースを大量に買うなど、妊婦に特徴的な購買傾向が見られたためだという。妊娠の事実を16歳の少女が父親に隠していたのは問題ではあるものの、身内ですら知り得なかった事実がデータの解析によって暴かれてしまうというショッキングな事例である。

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