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特許が中国に吸い込まれる

技術の価値を失うリスク、日本メーカーが挑む壁(その2)

高橋 史忠=Tech-On!,竹居 智久=日経エレクトロニクス
2013/05/16 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2010年3月8日号 、pp.36-37 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 「状況が変わった。海外には特許を出せなくなった」

 日高東亜国際特許事務所の所長で,弁理士の日高賢治氏は,ある中国の部材メーカーの言葉に耳を疑った。担当者が説明したのは,中国当局が日本への特許出願を認めてくれないという事実だ。「新技術を開発したので,是非とも日本に特許を出願したい」。部材メーカーの依頼で,特許の出願準備を始めた直後だった。

 その際にピンときた中国の知財制度の変化がある。改正専利法の施行だ。専利法は日本の特許法に当たり,実用新案や意匠権を含めた制度を定めている。中国は8年ぶりに同法を改正し,2009年10月に施行した。

 日高氏の頭に浮かんだのは,改正法の第20条。中国国内で開発された技術を他国に特許出願する際に,行政機関の秘密保持審査で許可を得るよう定めた(図2)。部材メーカーの新技術は,この審査を通らず,海外出願を許されなかったのだという。「この技術はノウハウの塊だから,海外に出してはならない。これが中国当局の判断だったようだ」と日高氏は話す。

図1 国内での発明は許可を得てから国外に
2009年10月に施行された中国の改正専利法では,同国内で開発された発明を外国に特許出願する際に,行政部門の秘密保持審査を義務付けた。条文の日本語訳はJETROの資料から。
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