[1]の資源投入の最少化を実現するモデルが「リデュースモデル」だ。例えば、部品数を削減した自動車部品などがこれに当たる。部品数の削減は、組立性設計によって得られる効果の1つである。

 [2]の資源使用の最長化には、高品質を確保して長寿命化を図る「ロングライフモデル」、点検や検査をして消耗品の交換や修理を施しながら使う「メンテナンスモデル」、カスタマイズや、性能のより高い部品へ交換しながら寿命を延ばす「アップグレードモデル」の3つがある。これらの中では、メンテナンスモデルとアップグレードモデルで、点検や検査の際の分解性(部品抽出)と組立性(再組立)を高めることが必要となる。

 [3]の資源排出の最大化では、部品をそのまま再利用する「リユースモデル」と、製品から再び使用できる材料を取り出す「リサイクルモデル」がある。リユースモデルでは、部品を抽出するための分解性と、抽出した部品を新たな製品に組み付けるための組立性が求められる。リサイクルモデルに必要なのは、材料を取り出して分別するための分解性だ。

 このように、資源循環を目的とする製品だけでもさまざまな種類がある。組立性・分解性設計を導入する際に、何を目的に据えるか。そこを考えながら読み進めていただくと、理解が深まるかもしれない。