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日本が中国市場に提供すべき価値とは、“行動観察”から見えた中国人観光客の姿(その3)

松波晴人=大阪ガス行動観察研究所 所長、久保隅綾=同研究所 主任研究員
2012/11/29 00:00
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 中国人観光客が特に頻繁に訪問したのは、ドラッグストアとブランド直営店、そして家電量販店である。ドラッグストアには、かさばらず比較的安価で喜んでもらいやすい土産物、例えば口紅や化粧水などが揃っている。ブランド品店では高価なカバンなどを購入する。そして家電量販店には、調査対象である4組の旅行者たちすべてが、デジタル・カメラの購入を目的にして訪れていた。

図1
Aさんは、自分撮りをしやすいカシオ計算機の「EXILIM EX-TR100」を日本の量販店で 探していた。(写真:カシオ計算機)
[画像のクリックで拡大表示]

 Aさんが家電量販店を何軒もまわって探していたのは、カシオ計算機の「EXILIM EX-TR100」である(図1)。同カメラは、自分撮りに適したデザインを採用している。調査した当時、中国では大変な人気で入手困難な状況だったので、日本で手に入れようと考えていたのである。しかし、残念ながらそのカメラを日本で見つけることはできなかった。日本でも売切れていたのである。

 一方で、小学生の従妹から頼まれていたデジタル・カメラをAさんは無事購入できた。その購入過程で興味深かったのは、カメラで表示される言語の問題である。彼女が購入前に確認していたのは、「デジタル・カメラの操作中にモニターに日本語が表示されるかどうか」であった。中国で使うときのために、中国語を表示できるかどうかを確認するのであれば、理解できるが、なぜ彼女は「日本語が表示されるかどうか」にこだわったのであろうか?

 その理由は、「日本語が表示される」と、「このカメラは日本で買ってきた」ことを従妹が友人に示すことができるからである。Aさんの実家は都市部というよりは地方であり、そこでは「日本で買ってきたカメラを持っている」ということが価値を持つ。

 もちろん、購入にあたっては中国語が表示されることは必須である。Cさん(30代の男性、富裕層)が、せっかく気に入ったカメラがあったのにもかかわらず、中国語表示に対応していなかったために購入をあきらめた、という場面も見られた。

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