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第38回:エレ/メカ連携(2)

前田 篤志=O2 リサーチ フェロー、Ph.D.
2013/01/09 00:00
出典:日経ものづくり、2011年4月号 、pp.105-107 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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実態はメカ/メカ連携

 前回紹介したように、電気・電子系(エレクトロニクス系)と機械・機構系(メカニクス系)といった前提の異なる2分野の技術を統合する際、本来ならばメカ系技術者とエレ系技術者の双方のアプローチを経て出てきたものを統合するプロセスが、エレ/メカ連携の肝として機能すべきであろう。しかし、現実の製品ではメカ設計の枠組みで統合が行われている()。

図●実態はメカの枠組みで統合
理想は、メカ系技術者とエレ系技術者、それぞれのアプローチで設計したものを統合すること(a)。だが、現実は、メカ設計の枠組みで統合が進む(b)。
[画像のクリックで拡大表示]

 例えば、高級車向けのハイブリッド・システムには、約800個のさまざまなセンサが搭載されている。もちろん、車載センサ自体は電子機器のカテゴリに分類される部品だ。しかし、なぜこんなに数多くのセンサが搭載されているのかという観点から見つめ直すと、そこにあるのは「判定機能という電子回路を持つ機構部品」である。

 本来メカ的な機構のみで担っていた部位をエレ的機能に代替させることによって、飛躍的な小型化、軽量化、薄層化などが図られたのは事実であろう。ところが、設計対象はエレによる代替が進んでも、設計思想は基本的にはメカのままである。そして、現状の設計プロセスでは、メカ系技術者が担当する「部品配置容積」の都合が、エレ系技術者が所望するエレクトロニクス機器の特性よりも優先される、という暗黙の図式が成り立っている。

 その理由の1つは、自動車という製品の特性にもあるだろう。車載センサにしても、製品開発リードタイムの短縮を実現するためには、車体への搭載に先立って車載センサという製品を完成させておかざるを得ない。つまり、車体設計時のエレ系技術者の仕事の進め方は、既存の部品を採用し、その動作を検証して不具合対策を実行し、その情報をメカ系技術者に提供する、という後付けの形となっている。

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