タイトル
(写真:加藤 康)

 例えば、米国人は伝統的に大きな家に住んできたが、最近ではそこに変化が見られる。ニューヨークのアパートメントの平均的な広さは、5年ごとに半分のサイズになっている。

 我々はこうした変化を捉えて、今後起こり得ることを予測しなければならない。従来大型の掃除機が好まれた米国でも、日本市場と同様、もっと軽く、小さい掃除機が求められるようになっている。ニーズが、日本専用モデルに近づいているのだ。

——話は変わるが、Dyson社は積極的に新卒の人材を採用している。最近では新規採用の半分が新卒者だ。

Dyson氏 私は新卒の人たちが好きだ。もし、私の意見がすべて通ったとすれば、新規採用を全員新卒にしたかったくらいである。

 新卒者は、怖れを知らない。経験がないから、何をやるにしても必ず一から考えなければならない。だからこそ、ある分野のパイオニアになれるチャンスがある。私は経験というものが好きではない。経験は時に、これから取り組むことの障害になるからだ。

(注)インタビューの詳細は、日経エレクトロニクス2012年10月1日号に掲載されます。