家電・モバイル ボリュームゾーンの最新動向を知る
 

第16回:世界を駆け巡るDVD(下)

Phil Keys=Principal at Maido Media
2012/10/12 00:00
出典:日経エレクトロ二クス、2005年11月21日号 、pp.115~117 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
印刷用ページ

【前回より続く】

 エピソード3で花咲く技術の1つが,「pre-viz」である。カメラで撮影する前に,シーンをコンピュータ・アニメーションで素描する技術で,従来の絵コンテを置き換えるものといえる。この技術を推し進めるため,Lucasfilm社はエピソード2の制作後期に,パソコン業界から米Advanced Micro Devices, Inc.(AMD社)を引き込んだ。

 エピソード2でpre-vizを手掛けたのが,Lucasfilm社傘下の映画制作プロダクション,米JAK Films社だった。pre-vizのためにスカイウォーカー農場のメイン・ハウスの3階に集められた,デジタル・アーティストの集団だ。現実の俳優が登場する場面か,コンピュータ・グラフィックスで作る部分かを問わず,目的のシーンのコンピュータ・シミュレーションを作り出し,監督のGeorge Lucasらに届ける。彼らが駆使したのが,カナダAlias Systems Corp.の3次元アニメーション・ソフトウエア「Maya」である。

Main House at Skywalker Ranch
[画像のクリックで拡大表示]

 Lucasfilm社は,pre-vizのアーティストたちに,シーンの撮影前だけでなく編集の初期段階でも協力を求めた。青色や緑色の背景の前で撮影した俳優の演技と組み合わせる,コンピュータ・グラフィックスの背景を作る際に,シーン全体のシミュレーションを作るように要求した。それを見てGeorgeが,ILM社が作る最終的なシーンに,変更がないかどうかを決めるわけである。

 当時JAK Films社のPre-Visual SupervisorだったDan Gregoire―現在は米Halon Entertainment社のCEOを務める―によれば,Georgeらがpre-vizに求める品質は,ポスト・プロダクション前の映像に近いといえるほど高く,Danらが当時主に使っていた米Intel Corp.のマイクロプロセサを用いたワークステーションに大きな負荷をかけた。

 2001年の秋,新しいシステムの導入を決めたDanは,Lucasfilm社が技術を扱う手腕を地で行く行動に出た。AMD社とIntel社に,それぞれ電子メールで問い合わせたのである。「僕らには,今後の完全な技術ロードマップが必要だった。主導権を握っているのはチップ・メーカーだったから,彼らと直接話すのがいいと思ったんだ」(Dan)。Danによると,このうち返事が返ってきたのはAMD社だけだったという。

【9月18日(金)開催】高精細映像時代に向けた圧縮符号化技術の使いこなし方
~H.265/HEVCの基礎から拡張・応用技術とその活用における心得~


本セミナーでは高品質、高信頼、高効率に製品化するために標準化された高圧縮符号化技術、H.265/HEVCについて、その基盤となった符号化技術の進展から映像・製品特性に適切に圧縮符号化技術を使いこなす上で知っておきたい基本とH.265/HEVCの標準化、実装、製品化に向けた基礎及び拡張技術の理解と活用の勘所等について詳解します。詳細は、こちら
会場:中央大学駿河台記念館 (東京・御茶ノ水)
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング