「Kinect」の広がりが生み出す可能性
――「Kinect」は手術室で活用されるなど、ゲームの枠を超えた活躍がニュースになりました。
泉水氏:昨年開催された「第42回東京モーターショー2011」ではトヨタ自動車様のブースで近未来のクルマ社会の仮想体験としてパーソナルモビリティ「Winglet」での移動を「Kinect」を用いて体験するブースが展開されました。
そして、2012年の2月にはPC向けに商用利用が可能な「Kinect for Windowsセンサー」が発売になっています。
「Kinect」を多方面で活用していただけると、2つの大きなメリットを生み出します。1つは、日ごろゲーム機に触れることのないライフスタイルの方にも、「Kinect」を通してXbox 360を知っていただくきっかけになること。そして、2つ目は「こんなこともできるのか」とさまざまなクリエイターの方々の制作意欲を掻き立てることです。こうした好循環を生み出し続けるため「Kinect」活用の可能性は、今後も探り続けていきたいと思います。
ユーザーの望み「いつでも、どこでもゲームを楽しみたい」を実現
――昨年のゲーム市場の話題は「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」人気に集中した感がありましたが、ゲーム市場の動向をどう見ていますか?
泉水氏:ワールドワイドでSNSがゲームで重要視されるポイントへ変化してきており、カジュアルなゲームが存在感を強めているのは紛れもない事実。一過性のブームではないと感じています。また、海外ではFacebookなどのソーシャルメディア上でゲームも楽しむスタイルが主流なのに比べ、国内ではゲームがメーンで、そこにソーシャル要素を付加したタイトルが主流という点は、日本国内ならではの現象だととらえています。
――そうした刻々と変化していくゲーム市場に対応していくために、今後の日本マイクロソフトはどのような戦略をとっていくのでしょうか?
泉水氏:ワールドワイドも、国内でも、ユーザーの皆さんの「いつでも、どこでもゲームを楽しみたい」という思いが、こうした市場の変化につながっているのでしょう。まさに「いつでも、どこでもゲームが楽しめる環境を提供したい」というのはXbox 360発売当初からの我々のコンセプトなのです。
日本マイクロソフトは「Xbox 360」「Windows Phone」「Windowsを搭載したPC」の3つのハードで、ゲームをシチュエーションに合ったスタイルでプレーでき、その結果がシームレスにつながっていく楽しみ方を提供します。
すでに「Windows Phone」で「Xbox 360」での自分の分身「アバター」を編集することなどが可能です。さらに、今後「Windows 8」が登場すれば、より一層ハードの垣根を越えた楽しみの連鎖を体験していただけるようになります。