筆者の佐々木久臣氏は、日本に加え、欧州や米国、中国、韓国、アセアン加盟国、南アフリカ、トルコなどで経営者や指導者として工場の運営に実際に携わってきた。同氏が中心になって立ち上げた、いすゞポーランドのディーゼルエンジン工場は、生産開始後1年でポーランド自動車工業会の「カンパニー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。こうした経験を通じて培った、海外工場の製造品質を高めるための見える化手法「7M+R&Dアプローチ(なな エム プラス アール アンド ディー)」の概要を紹介する。

佐々木久臣(ささき・ひさおみ)
東京大学 特任研究員、元・いすゞ自動車 専務取締役
1965年東北大学工学部を卒業後、いすゞ自動車に入社、主に生産技術を担当。同社海外事業室長などを経て1990年英IBC Vehicles社社長兼CEO。1997年いすゞポーランド社長兼CEO。2000年の帰国後はいすゞ自動車専務取締役(生産部門統括)に。退任後、2003年に旭テック社長兼CEOに就任。2005年退任。現在は東京大学ものづくり経営研究センター特任研究員の他、アリックスパートナーズの顧問などを務める。