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第2回・欧州で“おサイフ”への機運高まる

山本国際コンサルタンツ 代表 山本 正行
2011/08/30 09:00
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 前回、日本でおサイフケータイが本格化した2004年頃には、海外ではモバイル・ペイメントが定着しおらず、日本の「おサイフケータイ」的なサービスが普及する兆しはなかったことを述べた。しかし、NFCによるモバイル・ペイメントが一般化するための土台作りは特に欧州を中心に着々と進んでいた。今回はその動きを解説する。

 2000年頃、欧州では日本をしのぐ勢いで携帯電話機の普及が進み、携帯電話機は誰もが日常的に利用する一番身近な機器としての地位を確立していた。携帯電話事業者はさらなる収益向上を狙い、携帯電話機を電話やショート・メッセージ・サービス(SMS)以外の用途に使わせようと躍起になっていた。その中で、SMSのメッセージのやり取りで決済を完了するモバイル・ペイメントを標準化し、これを事業化しようという取り組みもあった。独T-Mobile社、仏Orange社、英Vodaphone社、スペインTelephonica社などによる「SimPay」はその一例である。コンテンツへの課金のみならず、店舗の決済にもSMSを使おうというものだ。しかし、クレジットカードを超える使い勝手を実現できないなどの理由から、本格的な商用に至ることはなかった。

その後、SMSを用いたペイメントは、欧州よりも金融サービスが発達していないアフリカなどの新興国で送金サービスとして大きく発展するに至った。新興国では金融機関を使った送金の手数料が高かったり、クレジットカードが普及していなかったりと、SMSによる送金が受け入れられる土壌が整っていたのだ。今では、SMSを用いた送金が実質的に銀行の代わりとなりつつある。例えば2007年にサービスを開始したM-PESAはケニアの通信事業者であるSafalicom社が立ち上げた送金/決済サービスだが、アフリカ大陸を中心にその普及が目覚ましい。ケニアでは2010年にM-PESAによる取引金額が来の決済カードのそれを上回り、成人の4割(900万人)が利用するまでに普及した(英Lafferty Group調べ)。

世界各地でゆるやかに浸透し始めた非接触ICカード

 こうした携帯電話事業者の動きとは別に、2000年頃から、北米、アジア、欧州各地の大都市の地下鉄やバスを中心に、非接触ICカードを用いた交通乗車券を導入が相次いだ(図1)。非接触ICカードが交通機関に入るインパクトは大きい。改札やバスに面として一気に非接触ICカードのリーダ/ライターが入るからだ。利用者への非接触ICの浸透が早く、一般の人でもその使い方が簡単に理解できる。交通乗車券の普及が契機となって非接触ICカードの認知度が飛躍的に高まった。

図1 IC交通乗車券の導入状況(2008年~2009年頃)
[画像のクリックで拡大表示]

ペイメント・カードでの利用に向けて具体的に動き始めたのは2002~2003年のことだ。国際決済ブランドである米Visa International社(現在のVisa World Wide社)や米MasterCard International社(現在のMasterCard World Wide社)も、当時積極的に推進していたEMV仕様の接触型ICカードの導入に加え、非接触ICカードを少額に限定して対応する方針を固め、VisaがpayWave(当時の名称はVisa Wave)、MasterCardはPayPassというサービスを発表した。そして、米国、東南アジアを中心に世界各地で小規模な実証実験が始まった。

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