技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 

リサイクル2011年問題

小谷 卓也=日経エレクトロニクス
2011/05/16 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2008年6月30日号 、pp.45-70 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
印刷用ページ
(小谷 卓也)

CRTテレビの歴史は,日本の高度成長の歴史そのものである。1950年代に産声を上げたカラーCRTテレビは,1964年に開催された東京五輪を契機に普及が加速。現在までの国内総出荷台数は約3億台にも及ぶ。

そんなCRTテレビも,定年退職を迎えた団塊の世代のように,いよいよその役目を終えようとしている。国内では,液晶テレビやPDPテレビへの世代交代が急速に進み,2010年にはついにCRTテレビの出荷台数がゼロになると予測されている。2011年7月に控える地上アナログ放送の停波が,薄型テレビへの世代交代を強く後押しした格好である。

実はこのCRTテレビの引き際が,にわかに騒がしい状況になっている。不要となって家庭などから排出されたCRTテレビは,通常,「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」にのっとり,リサイクルされる運命にある。このリサイクルにおいて,大きな問題が生じているのだ。

2011年問題。これは世間では一般に,2011年7月に予定通りスムーズに地上デジタル放送に完全移行できるのかにかかわる問題を指す。これに加えて,CRTテレビのリサイクル問題が「もう一つの2011年問題」として家電業界や政府の関係者などの頭を悩ませている。「本当は華々しく引退の花道を飾るはずだったのに─」。CRTテレビに言わせれば,そんなところだろうか。

この問題は,機器開発の現場にとってリサイクルと正面から向き合う良いキッカケになる。例えば,CRTテレビで生じているような問題を,薄型テレビで再び起こさないようにするにはどうするべきなのか。そのために,機器開発の現場はリサイクルに対する意識を大きく変える必要があるかもしれない。

決してこれは,テレビに限った話ではない。あらゆる機器でリサイクルを考慮することが欠かせなくなっている。リサイクルへの取り組みで先行することは,メーカーにとって,ひいては日本にとっての競争力向上にもつながる。

【技術者塾】(9/16開催)
開発・設計者必修の購買コストダウン術

~コストダウン効果の高い開発購買と購買業務の基本テクニック~


設計と購買に精通した開発購買のプロが、開発・設計技術者に向けてコスト削減活動の重要性と活動への心構え、機能購買、有利購買の考え方・進め方、コスト分析技術、価格を決める交渉術など、開発購買を効果的に進めるために必要な購買知識を分かりやすく解説します。 詳細は、こちら
日時:2015年9月16日(水)10:00~17:00
会場:Learning Square新橋(東京・新橋)
主催:日経ものづくり

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング