家族も個人も楽しめる,未来の大画面テレビ。メーカー各社の技術者たちが思い描く構想が,一つの方向に収斂し始めていることが,取材を通じて分かってきた(図1)。
「旅行に行く前に,土地の名所を紹介した番組が見られると便利だね」
「昔見た番組と,偶然出合える仕組みって,作れないか」
「離れた場所に住む友人と『この番組,面白いよね!』って言い合いたい」
「疲れて家に帰ったときに,癒やされる番組が流れるようにできないか」
志ある技術者は,もはや単なるテレビ放送受像機では戦えない,と考えている。未来のテレビは放送とインターネットを融合させることで,ユーザーの生活に密着し,わがままに応えて楽しませ,どこへでも連れて行ってくれる「どこでもドア」になるべきだ。