奧にモータ,モータとハブベアリングの中間に減速機がある。
奧にモータ,モータとハブベアリングの中間に減速機がある。
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構造を示したパネル展示。
構造を示したパネル展示。
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 NTNは,ハブベアリング・減速機・モータを一体化したインホイール型のアクスルユニットを「第39回東京モーターショー」(一般公開日:2005年10月22日~11月6日)に出展した。ハイブリッド車や電気自動車への搭載を想定している。室内方向への飛び出しを抑えるため,分割したステータでロータを挟むアキシャルギャップ形モータを採用したのが特徴だ。

 モータの最大回転数は1万5000rpm。このモータの出力を,減速機を経由してハブベアリングに伝達する。減速機は,スペースの観点から,遊星歯車ではなくサイクロイド歯車を採用した。減速比は約11対1,減速機効率は最大で94%である。

 主要部品であるハブベアリング・減速機・モータは,すべて同社が開発・設計したもの。ベアリングメーカーである同社が,モータを自社開発したのは初めてという。「ハイブリッド車の台頭からも分かるように,これからはモータをコア技術として抑えておく必要がある」(同社の説明員)との判断から試作に着手した。アクスルユニットとしてだけでなく,モータ単体での製品化も視野に入れている。