ニュージーランドPivotal Engineering社は、SAE2005(米自動車技術会総会と展示会、会期:2005年4月11~14日)で、4サイクルエンジン並みのエミッション性能を持つという2サイクルエンジン「Pivotal Engine」を展示した。回転軸(pivot)につながった四角いピストンを使い、シリンダ壁に大きなポートを設けた。


図1◎右側の回転軸(pivot)を軸として四角いピストンが弧を描く。赤が排気ポートで緑が吸気ポート。

 ピストンの燃焼室の裏側にはコンロッドが結合されており、コンロッドの反対側はクランクシャフトに結合している。回転軸を使った理由は、まずはピストンの動きを常に一定とするため。また、温度の管理についても、従来はピストンからシリンダ壁を通じて熱を逃がしていたが、Pivot engineでは回転軸を通じてピストン内部に冷却水を流すため、より効率的に冷却できるという。