米GM社はSAE2005(米自動車技術会総会と展示会、会期:2005年4月11~14日)で、同社が部品メーカーと開発中の新技術を19種類ほど搭載したコンセプトカー「Cadillac STS SAE 100」を発表した。セダンの「STS」2005年型がベースで、車名の100はSAEの100周年を記念して名付けた。

図1◎「Cadillac STS SAE 100」フロントビュー。「50種の新技術」が同車のウリ文句だが、実際は19種が新技術で、22種はSTS以外の車種に採用されている。残りの9種はすでにSTSにオプション設定されている。

 排気量6.0LのV型8気筒OHVエンジン「LS2」は「Chevrolet Corvette」などに搭載しているが、今回はスーパーチャージャと組み合わせ、最高出力377kW(505hp)、最大トルクを705N・mに高めた。GM社では高性能車両用に「LS7」エンジンを搭載しているが、出力特性が高級車ブランドのCadillacにあわないと言うことで、あえて既存のエンジンを改良した。

 そのエンジンにGM社が開発中の次世代型電子制御スロットルを搭載する。スロットル制御用のECUをエンジン制御用ECUと一体化したのが特徴だ。

 変速機はGM社が新開発した6速変速機「6L90E」を組み合わせる。エンジンのスーパーチャージャ化に合わせてトルク容量を上げた。オイルコンディションセンサも新開発で、オイルのブランドや走行状況に合わせてオイルの交換時期をより正確に診断する。