マツダ常務執行役員の人見光夫氏
マツダ常務執行役員の人見光夫氏
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 「内燃機関の改善目標を、実用走行時の燃費でCO2(二酸化炭素)発生量を電気自動車(EV)並みにする」。2015年7月21日、日経Automotiveと日経ビジネスが主催する「次世代自動車フォーラム」で、マツダで技術研究所とパワートレイン開発などを担当する常務執行役員の人見光夫氏はこう強調した(図)。

 次世代の環境車としては、EV、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)などが注目を集めている。だが、マツダは「SKYACTIV TECHNOLOGY」に象徴されるガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど内燃機関の進化に注力している。

 ガソリンエンジンでは「14」という極めて高い圧縮比を、ディーゼルエンジンでは「14」という非常に低い圧縮比を実現。そんな常識外れのエンジンをそれぞれ実用化させ、優れた燃費効率と高い走行性能を実現させた。

 こうしたエンジン開発を主導してきた「ミスター・エンジン」と呼ばれる人見氏は、「会社ではなく、個人的な意見」と前置きしたうえで、EVと比較しても、内燃機関の改善を進めることが、環境問題の解決に大きく役に立つとの認識を示した。