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 トヨタ自動車は、2015年5月に開催した自動車技術会春季大会(主催:自動車技術会)で、燃料電池車「ミライ」に搭載した高圧水素タンクの軽量化について講演した。

 高圧水素タンクは3層構造で、水素を封じ込めるプラスチックライナー、その上の中層に耐圧強度を確保する炭素繊維強化プラスチック層、表層に表面を保護するガラス繊維強化プラスチック層で構成。

 ミライの水素タンクは中層の軽量化を図った。中層は内層に樹脂を含浸させた炭素繊維に張力を掛けて巻きつけて積層するFW(Filament winding)法を適用している。巻きつけ方は、円筒部を強化するフープ巻き、境界部を強化する高角度ヘリカル巻き、ドーム部を強化する低角度ヘリカル巻きの3パターンがあり、それぞれの巻きを削減した。