2015年に創業150周年を迎えるドイツの大手化学メーカーであるBASF社。それを記念して作られたのが、電動自転車「Concept 1865」である。1865年のペダル式自転車を基にしたもので、ドイツのデザイナーチーム 「DING3000」の協力を得て、試作した。

電動自転車「Concept 1865」

 この電動自転車には、BASF社の材料がふんだんに利用されている。例えばタイヤは空気レスタイプのもので、熱可塑性ポリウレタン発泡粒子(E-TPU)「Infinergy(インフィナジー)」を適用している。この材料の特徴は、「軽くて反発力があること」(説明員)である。例えば、ドイツadidas社のランニングシューズ「energy boost(エナジーブースト)」の靴底(ソール)に採用されている。

「Infinergy」が使われているadidas社のシューズ。白いつぶつぶがInfinergy

 BASF社は、Concept 1865を2015年4月のミラノサローネに出展した。同社の展示スペースは、ミラノサローネの本会場(展示場)ではなく、ミラノの街中のイベントスペースに設けてあった。こうした展示形態はミラノサローネでは一般的。このため、ミラノの街全体がミラノサローネの“会場”という位置づけになっている。

展示会場の入り口