韓国Hyundai MotorグループSenior Vice PresidentのKi Sang Lee氏は、2015年5月3~6日開催の電動車両関連の国際シンポジウム・展示会「The 28th International Electric Vehicle Symposium and Exhibition」(EVS 28)のシンポジウム(全体セッション)に登壇し、電動車両に対する同グループの今後の戦略について語った(図1)。

図1●Hyundai MotorグループSenior Vice PresidentのKi Sang Lee氏
EVS 28のシンポジウム(全体セッション)に登壇したときの様子。
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 同氏によれば、同グループでは、(1)クルマの効率向上、(2)ゼロエミッション化といった二つの観点から電動車両の開発を進めている。同グループが電動車両を重視しているのは、自動車市場の拡大によって石油の消費量を減らしていくことがさらに重要になってくるからだ。同氏によれば、自動車市場は2020年には1億台を超える。それによって石油の消費量が増加し、気候変動などの問題がさらに深刻化する。それを阻止しようと、排ガス規制や燃費規制が年間平均で4~5%という水準で厳しくなっていく。このため、自動車による石油の消費量を減らすことが不可欠になり、電動車両(E-Mobiity)が必要になるとする。

 同グループは、これまでもハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)といった電動車両を手掛けてきた。例えば、HEV「Sonata HEV」(2011年発売)、FCV「Tucson iX35 FCEV」(2013年発売)、EV「Soul EV」(2014年発売)、PHEV「Sonata PHEV」(2015年発売)などだ。2016~2020年に向けてはこうした電動車両の開発をさらに加速し、「2020年までに、HEVで12車種、PHEVで6車種、EVで2車種、FCVで2車種といった具合に全てのラインアップで電動車両をそろえる計画」(同氏)という(図2)。

図2●Hyundai Motorグループは2020年までに電動車両を22車種そろえる
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