楕円ボアのECHELON OVAL Type ORIGIN 5モックアップ
楕円ボアのECHELON OVAL Type ORIGIN 5モックアップ
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モーションアーチファクト低減撮影技術「RADAR」の解説画面
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 日立製作所のヘルスケアグループは「2015国際医用画像総合展(ITEM 2015)」(2015年4月17~19日、パシフィコ横浜)に、2015年4月17日に国内発売した1.5T(テスラ)MRI(磁気共鳴断層撮影装置)の新製品「ECHELON OVAL Type ORIGIN 5」のモックアップと、同MRIで強化したアプリケーションを出展した。

 ECHELON OVAL Type ORIGIN 5は横幅74cmの楕円(OVAL)ボア(被験者が入る検査空間)が特徴のMRI。体格が大きかったり、狭いところが苦手だったりする被験者でも、開放感を感じることができるという。ボア内に発生させたい磁場からコイルの形状を決定する「逆方向シミュレーション技術」によって実現した。定価は標準構成で12億円(税別)。

 強化したアプリケーションは、「脳の微細化構造情報を得る撮影機能」「動きの影響を低減するモーションアーチファクト低減撮影技術『RADAR』を頭部血管撮影に拡大適用」「肝臓の血行状態を可視化する非造影撮影機能」「脳神経領域の腫瘍識別などに用いられていたMRスペクトロスコピー計測機能を乳房MRI検査にも適用」「心臓撮影機能の充実」の5つ。このうち、脳の微細化構造情報を得る撮影機能は、水分子の制限拡散現象を計測する「DKI(拡散尖度画像)」で、脳神経の構造や機能的なつながりを抽出する。パーキンソン病などの神経変性疾患の早期識別や脳腫瘍の悪性度検診で有用だという。