石を投げればウエアラブル端末に当たる――。「2015 International CES」の会場には、腕時計(スマートウオッチ)やリストバンド型の製品や試作品があふれかえっていた。特徴的だったのが、実現できる機能はどれもほぼ同じながら、様々なデザインに仕上がっていた点だ。
「ウエアラブル端末はファッションや嗜好品の要素がかなり強い。ユーザーごとに、好みで千差万別の違いがある」。ソニーでウエアラブル端末の商品企画を統括する近藤博仁氏(同社 UX・商品戦略・セールス&マーケティングプラットフォーム UX・商品戦略・セール&マーケティング本部 UX企画運営部門 UX企画部 プロダクトプランニングマネージャー)。
そこで、今回ソニーは様々なデザインのリストバンドの試作品をCESの会場に並べてみせた(図1)。中には、ALTEWAISAOMEやJack Vartanian、ROXYといった海外のファッションブランドに依頼して試作したものもあった。
ファッション性を追求するベンチャー
ソニーのような大企業だけでなく、この市場にはベンチャー企業が特に多い。スマートウオッチやリストバンド型端末は、活動量を測定するセンサーと測定データをスマートフォンなどに送信する無線通信モジュールなどの部品があれば誰でも実現できるためだ。そして、ウエアラブルベンチャーの多くが、他社との差異化としてファッション性を追求する傾向が強い。