日本調剤の三津原氏
日本調剤の三津原氏
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 調剤薬局大手である日本調剤 取締役の三津原庸介氏は、「次世代薬局サミット2014 ~地域包括ケア時代の“健康管理ステーション”へ~」(2014年12月2日、主催:日経デジタルヘルス)に登壇し、同社のケースを例に挙げながら薬局の今後の在り方について講演した。

 三津原氏はまず、日本調剤の店舗には4つのタイプがあると説明した。すなわち、(1)主に1開業医に対して1店舗を備える「マンツーマン型」、(2)複数の開業医に対して1店舗を備える「メディカルセンター型」、(3)主に病院の近くに店舗を構える「門前型」、(4)広域かつ複数の医療機関に対応する「面対応型」、である。

 ここ10数年、成長を牽引したのは(3)の門前型。ただし、門前型のシェア争いはほぼ終わっており、今後の劇的な伸びは期待しにくいという。

 それに変わり、これからの成長領域として期待しているのが(4)の面対応型だと三津原氏は語る。門前型は特定の病院に依存しており、扱う処方箋の8~9割程度をその病院が占めるという。それに対し、面対応型は特定の医療機関に依存しない。つまり出店しただけでは患者は集まらないため、宣伝や患者へのケアなど門前型とは違った努力が必要になる。しかし、「門前型が大口を抱えているから(面対応型に)患者は集まらないというわけではない」(三津原氏)とする。実際、同社が5年前に出店した神奈川県川崎市の面対応型店舗は、年々売り上げが伸びているという。